沖縄で見かける外人住宅とは?
沖縄ならではの建物として、「外人住宅」というものがあります。
これはコンクリート造のシンプルな箱型の住宅のことで、もともとは在日米軍の人たちの住まいとして作られたものです。
たくさんの住宅を作っていくために、凝った形状や装飾を施すことなく機能重視の簡素な設計となっているのです。
1950年くらいから建てられるようになって、主に沖縄県の中でも南部の米軍キャンプの中やその周辺に多く見られます。
1972年に沖縄返還がなされると、米軍基地外の住宅については一般市民に貸し出されたり売られたりするようになります。
こうして、米軍だけでなく沖縄県民のための住宅としても使われるようになったという経緯があります。
こうした外人住宅は、メンテナンスの手間があまりかからないコンクリート造ですし、箱型のシンプルな形状ですので日頃の手入れが楽というメリットがあります。
また、賃貸として利用してもコンクリート造ですので傷が付きにくいですし、シンプルさゆえにクリーニングなどの面倒がかからないという利点も生まれます。
不動産オーナーとしても運用するにあたってのリスクが少なくなりますので、安心して貸し出せるというのは大きいです。
こうしたこともあって、賃貸住宅だけでなく貸店舗としても活用されることが多くなっていきます。
外人ハウスはカフェや飲食店としても人気
外人ハウスはさまざまな用途で使われていますが、最近はカフェや飲食店として利用されるケースが増えています。
シンプルな構造ゆえにキッチンやホールなどの改装がしやすいですし、お店が入れ替わっても塗装をするだけの簡単なメンテナンスで済みます。
さらに、あまり細かく部屋を区切っておらず箱型をしているため、広くスペースを使えるのもお店として利用するのに持ってこいです。
仕切りがあまりないため、広くスペースを使うこともできますし、必要に応じてパーティションなどで区切ることもできるので、さまざまな店舗形態に使えます。
貸主としても、飲食店や雑貨店、オフィスなど多くの用途として使えるとアピールできて、貸しやすい物件というのも大きいです。
そして、なにより沖縄らしいデザインの建物であることから、観光客を引き寄せるのに良いアピールとなるという点が大きいです。
他ではあまり見られない雰囲気の中で時間を過ごせることから、外人ハウスを利用したカフェは人気があります。
やはり沖縄に行く観光客は、他の場所では体験できない時間を過ごしたいという思いが強いので、食べ物だけでなく建物も沖縄らしいものを求めているのです。
ニーズにあった物件ということで、外人ハウスはとても魅力的な建物となっているわけです。