湿気が多い県「沖縄」
沖縄の独特な気候の一つは、湿気の多さです。生活するにあたり湿気は必要な存在ですが、沖縄ではその湿気の多さに困る場合もあります。特に湿気が猛威を振るうのは梅雨時期です。気温も高く湿気も発生しやすいので、いたるところでカビが育ちやすくなります。
カビが生えやすいアイテムは、部屋の壁や衣類をはじめ、バッグやベルトなどの革製品、足ふきマットなどさまざま。お味噌汁やカレーなどを冷蔵庫に入れずそのまま放置していると、一晩でカビが生えることもあります。自分のお気に入りのアイテムほど、カビが生えるのは悔しいものです。沖縄移住を考えている方は、湿気とともに過ごすことを頭に入れておきましょう。
除湿アイテム
湿気対策には除湿アイテムが欠かせません。今回は沖縄の除湿対策に適したアイテムを4つご紹介します。
エアコン
エアコンは、湿気(カビ)対策で活躍してくれるアイテムです。沖縄県外では、暖房と冷房の機能をよく使っているかもしれませんが、沖縄の冬は県外よりも暖かいので暖房機能をさほど使いません。その代わり、除湿機能を使う機会が多々あります。湿気が気になる日は除湿もしくはドライ機能にすることで、カビが生えにくく快適に過ごせます。
除湿機能を使うと室温が下がるので、冷房の代わりとなるメリットも。梅雨が始まる4月後半頃から10月、11月初旬あたりまでよく使います。エアコンそのものにカビが生えていたら元も子もないので、起動した時にカビくさいにおいがしたら、エアコンフィルターの汚れを取りましょう。
除湿器
一家に一台持っておくと、湿度を抑えられ、カビの発生を防げます。除湿器を使う場面は大きく分けて2つあります。1つは雨が降った時です。梅雨時期をはじめ、雨が降った日は洗濯物を屋外に干せません。そんなときは部屋に洗濯物を干した後、除湿器を起動させます。除湿器なしで部屋に洗濯物を干すと、湿気の影響で生乾きのニオイがするからです。
2つ目は長期で家を空ける前です。家の中にある水分をなくすため、除湿器とエアコンをダブルで使いましょう。県内から移住した人の話によると、2週間ほど帰省した際に除湿対策を怠ったことで、靴やカバン、台所などいたるところにカビが発生していたそうです。エアコンだけでは少し心配だと感じる方は、除湿器を用意しておきましょう。
除湿剤
エアコンや除湿器では、狭いところの湿度を取り除けません。靴箱をはじめ、クローゼットの中や部屋の角といった、湿気がたまりやすい場所に設置してください。除湿剤を選ぶ際は、除湿する場所に合わせて選びましょう。
色々な場所に使いたい場合は床に直接置けるタンクタイプがおすすめです。3個パックとまとめて販売されているので、お得に購入できます。
クローゼットで使う場合は、吊り下げタイプが適しています。薄型で場所を取らないので、洋服のすき間にかけるだけでOK。細長い形状になっているスリムタイプは靴箱で活躍してくれます。タンスや衣装ケースの除湿にはシートタイプを使いましょう。
扇風機
ダイレクトに除湿対策ができるアイテムではないものの、あるのとないのでは除湿効果が大きく変わります。エアコンや除湿器を利用する時には併用しましょう。
扇風機で部屋の空気を常に動かすことで、エアコンや除湿器の風を行き渡らせることができます。左右首振り・上下の動きが加わったものを使うと、部屋中に風が行き渡り、室温のムラを軽減できます。
除湿・カビ対策として使う場合「強」を選んで空気を拡散しましょう。部屋の空気が気になる方は、空気清浄機能が備わった扇風機を使うのがおすすめ。電気代がさほどかからないのも嬉しいポイントです。
エリア別カビ対策
除湿を怠るとカビが発生します。カビが生える前に行うべき対策法をご紹介します。
部屋・床
天気の良い日は、通気性を良くするために窓を開けて換気をしてください。家具を壁に密着させて置くと、風が通りにくく湿気がこもりやすいので、家具と壁の間は、10センチほどの隙間をつくりましょう。
また、フローリングにマットやゴザなどを敷いたままにするとカビが発生しやすくなります。その場合はフローリングとマットの間に防湿シートを敷くのがおすすめです。定期的なワックスがけもカビ対策につながります。
浴室
浴室は湿気がたまりやすいぶん、カビが繁殖しやすい場所です。湿気がこもらないよう換気扇を回し、窓があればこまめに換気をしてください。お風呂から上がった後、浴室内に冷水のシャワーをかけると、室温を下げられるのでカビ予防になります。水滴もキレイに拭き取り、乾燥させることが大切です。
密室状態を保つよう換気中は、扉を閉めてください。浴槽にお湯を残す場合は、フタをきっちり閉めてすき間ができないようにしましょう。もし、タイルやゴムパッキンにカビが発生したら、キッチンペーパーをあてた上からカビ取り剤をスプレーして、数分おいてください。
キッチン
キッチンは、火や水を使う場所なので高温多湿になりやすい場所です。シンクの三角コーナーは、カビ取り剤をかけて数十分放置しましょう。流した後にクレンザーで磨くとカビが取れやすくなります。
シンクの下は、食べ物のカスが入り込みやすく湿気が溜まりやすいところなので、こまめにチェックしてください。もしカビが発生していたら、エタノールを染み込ませた布で拭くのが最適です。このとき手袋をするのを忘れずに。汚れを落とせるだけでなく、殺菌も同時に行えます。布で拭いた後は、水拭きとから拭きを行いましょう。
アイテム別カビ対策
ここでは、大事にしていたアイテムにカビが生えていた場合の対処法と対策をご紹介します。
洋服
洋服には、白カビと黒カビの2種類が発生します。白カビは綿のような白いものがついた状態です。
一方黒カビは、服の繊維の深いところまで根を張っていることが多く、自力で落とすには結構な手間を要します。もし白カビがついている洋服を見つけたら、カビが生えている場所に消毒用エタノールをつけた後、酵素系漂白剤を入れて洗濯機を回してください。
黒カビを除去する場合は、綿棒を使ってカビ部分に漂白剤を塗り込み、お湯をはった洗面器やバケツに漂白剤を入れて混ぜましょう。30分~2時間ほど放置しますが、その際、カビが落ちているか30分ごとに確認してください。
クローゼットには湿気やホコリをためないよう、きれいに掃除することが大切です。クローゼットや押し入れは扉を全開にして換気をし、除湿剤を設置しましょう。
靴
もし革靴にカビが発生した場合は、重曹と革靴用除菌スプレーを使いましょう。濡らした布に重曹を少しずつつけたら、靴全体をこすってください。こすった後、革靴用除菌スプレーを吹きかけた布で、革靴をキレイに拭いて除菌します。革靴の場合、水洗いは厳禁なので注意しましょう。
一方、スニーカーは水洗いができる素材です。もし黒カビができていたら、重曹と酵素系漂白剤を使ってください。塩素系漂白剤はアルカリ性の成分が入っているため、紫外線と反応して黄ばんでしまう場合があります。
脱いだばかりの靴は汗や雑菌の宝庫なので、靴を収納する前にはしばらく乾かしましょう。汚れをその日のうちに落とすことも大切です。下駄箱は閉めっぱなしにせず、月に1~2回は扉を開けて空気の入れ替えを行ってください。
カバン
カバンのカビ取りは素材によって異なります。布やナイロンなどの素材で作られたカバンは丈夫なつくりなので、丸洗いできます。アルコールを含ませた布やティッシュで表面のカビを拭いた後、水と酸素系漂白剤が入ったバケツにカバンを入れて、30分ほど放置してください。液が十分に浸透したら、泡が出なくなるまでよくすすぎましょう。もし汚れがついていたら、スポンジなどでこすって落とします。
ヴィトンをはじめとするブランド品のバッグは革で作られているため、沖縄のように湿気がたまりやすいところではカビが発生しやすくなります。カビが発生していた場合は、乾いた布で丁寧に拭き取りましょう。拭き取り後は、革用クリーナーで磨き、革製品用の保湿クリームをぬって栄養を与えてください。
カバンを収納する前は、アルコールなどで拭き、汚れを落としておくとカビ予防につながります。湿気をため込まないよう、紙を詰めるのも大きなポイントです。ブランド品バッグの場合は、新聞紙のインクが内部に移る場合があるため、白紙の詰め物をしましょう。
湿気アイテムを効率的に使い、使わないアイテムは捨てるor売る
沖縄で快適に生活するには、湿気アイテムが欠かせません。これくらい大丈夫だろうという安易な考えをしていると、カビはすぐに生えてきます。そもそも使わないアイテムがあれば、思いきって処分しましょう。
フリマアプリやネットオークション、買い取り業者などを利用すると、お金がいくらか手に入るかもしれません。買い取り業者の中には、カビが生えているブランドバッグを買い取ってくれるところがあります。湿気とうまく付き合って楽しいうちなーライフを過ごしましょう。